急な坂ゼミナール第二期『企画ゼミ』

2008年7月20日

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急な坂スタジオでは、昨年より「創り手」「つなぎ手」を対象とした、少人数制のゼミナールを開講しています。第二期となる今年度は、「企画ゼミ」「技術ゼミ」「戯曲ゼミ」の3つのゼミを開講予定。まず今夏は、誰も教えてくれなかった企画の立て方を習得する「企画ゼミ」を開催いたします。横浜を舞台に実際に街を巡り発想してく実践型のゼミナールです。ぜひご参加下さい。

日時:
7/15-9/9 毎週火曜 19:30~22:00 ※8/12は休講

会場:急な坂スタジオおよびサテライト会場(横浜市内創造拠点)

※受講申込方法は、ページの末尾をご覧ください。
講師プロフィールはこちらから。

企画ゼミ

~舞台は横浜、「空間から発想する」実践型授業。発想から立案、そして実現へ。アート系企画のパイオニアとなれ!~

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授業概要:
企画ゼミは舞台芸術をはじめ、広くはアート全般に関わる企画の発想・立案、そして実現に向かうための力とスキルを養う場です。第二期では「空間から発想する」をテーマに、都市で活躍するプロデューサー・プレイヤーたちの発想や方法論に触れていきます。また、実際に個人・グループ単位で「創造都市・横浜」をテーマにした企画案を出し合い、ディスカッションやプレゼンテーションの機会を設けます。面白いプランについては、その後の実現に向けてパックアップ。急な坂は横浜を舞台に、明日の文化芸術を担う皆さんを応援します。

メッセージ

企画ゼミ長 前田圭蔵(カンバセーション プロデューサー)
企画ゼミ長 前田圭蔵(カンバセーション プロデューサー)
人には誰でも「アイデア」があります。頭の中に浮かんでは消える、そうした「アイデア」は、ひとりでぼぅっとしている時や、街を歩いている時にふと浮かんでは消えていきます。「アイデア」とは、個々人の中ではたくさん生まれ育まれてはいるのですが、それを「実現」させるには、さらなる一歩が必要です。その、さらなる一歩とは何でしょうか?勇気?行動力?お金?ネットワーク?
 このゼミでは、「アイデア」を”実現”させるためのプロセスを、人と街をキーワードにして、紐解いていきたいと思います。言い換えれば、本ゼミは、頭だけでなく、言葉や手足を駆使して、自らのアイデアを”実現”し、社会化させるための、限りなく本番に近い実践的なリハーサルです。ふるってご参加下さい。

カリキュラム

第1回 7月15日(火) 19:30-22:00

イントロダクション

ゼミ長によるオリエンテーション。企画ゼミの趣旨・出発点にはじまり企画実現の際の基本姿勢や問題意識について、ゼミ長とゼミ生が一緒になって考えます。ゼミ生は実現したいアイデアやモチベーションを披露。

第2回 7月22日(火) 19:30-22:00

演習1「発想・立案」

ゲスト講師 : 服部滋樹(graf代表・デザイナー・クリエイティブディレクター)
企画をたてる上での根本的な考え方、社会との関係性について、発想の原点と着地点、その間のプロセスをゲストの経験談を通じて考察してゆきます。

第3回 7月29日(火) 19:30-22:00

フィールドワーク1「創造拠点:関内」

ゲスト講師 :
仲原正治(横浜市開港150周年・創造都市推進事業本部課長)
池田修(BankART1929代表・PHスタジオ代表)

創造都市・横浜の起点となる拠点群をめぐるフィールドワーク。現場に向き合うリーダーたちが見つめる先、描くビジョンに触れてゆきます。
訪問予定施設:ZAIM、アーツコミッション・ヨコハマ、BankART Mini、ほか
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第4回 8月5日(火) 19:30-22:00

フィールドワーク2「創造拠点:関外」

ゲスト講師 : 山野真悟(黄金町バザール キュレーター)
創造拠点の新設がつづく関外地区のフィールドワーク。それぞれの地域の歴史や環境と向き合い、育まれはじめた文化芸術の様々なスタイルを知り、街への視点を拡げていきます。
訪問予定施設:創造空間9001、野毛マリヤビルホワイト、黄金町バザール、ほか

第5回 8月19日(火) 19:30-22:00

演習2「パートナーをつくる方法」

ゲスト講師 :
若林朋子(社団法人企業メセナ協議会 シニア・プログラム・オフィサー)
相馬千秋(急な坂スタジオ ディレクター)
コトを起こすためには欠かせない資金調達や人材マネジメント。これらを円滑に進めるための企画書のあり方・伝え方を徹底指導。実際に企画書・予算書の作成に挑戦。

第6回 8月26日(火) 19:30-22:00

演習3「カンパニー・マネジメント」

ゲスト講師 : 矢内原美邦(ニブロール主宰・振付家)
自らの表現や思想を発信するために組織を確立すること。集団が形成されていく過程で生まれる機会や困難について、活動して10年を経たカンパニーの実際から、芸術活動のリアリティを探ります。

第7回 9月2日(火) 19:30-22:00

グループ・ディスカッション

グループごとに分かれて行われるプレ・プレゼンテーション。まち、アートの今日的状況に精通したゲストによるマンツーマンでのフォローアップ。
ゲストクリティーク:
市村作知雄(東京藝術大学 准教授)
芹沢高志(P3 art and environment エグゼクティブディレクター)
杉崎栄介(アーツコミッション・ヨコハマ)

第8回 9月9日(火) 19:30-22:00

プレゼンテーション

各受講者のプレゼンテーション。優秀な企画はその後の実現を目指しバックアップしていきます。 

ゲストクリティーク:
市村作知雄(東京藝術大学 准教授)
芹沢高志(P3 art and environment エグゼクティブディレクター)
杉崎栄介(アーツコミッション・ヨコハマ)

企画ゼミ長プロフィール

前田圭蔵(まえだ けいぞう)
(株)カンバセーション プロデューサー兼クリエイティブ・ディレクター 1964生まれ。多摩美術大学芸術学科卒業。在学中、ポスター・ハリス・カンパニー設立に参加。主要スタッフとして、寺山修司関連やパルコ劇場、スタジオ 200などの劇場、映画配給会社などの宣伝協力に携わる。また大学卒業後は世田谷美術館に学芸員(キュレーター)として勤務し所蔵作品のカタログ制作や企画展制作に従事。その後、(株)カンバセーションアンドカムパニーに入社、民族音楽や現代音楽、さらに現代演劇やコンテンポラリー・ダンスなど、現代の舞台芸術の企画、招聘、制作を手掛け、現在に至る。