新規サポートアーティスト決定のおしらせ

この度、急な坂スタジオでは6年ぶりに新規サポートアーティストの公募を実施いたしました。
2024年4月1日からの5月12日の募集期間中に、92件の応募をいただきました。
関東だけでなく日本各地や海外からも複数の応募が寄せられ、活動領域も演劇、ダンス、サーカス、マイム、人形劇、音楽、美術、映像など多岐にわたりました。

当館館長とプログラム・ディレクターによる書類選考および面接選考を経て、橋本真那さんとヒナワタさんの2組をサポートアーティストに決定いたしました。

◆ 橋本 真那

橋本真那

2000年神奈川県出身。国立台湾芸術大学表演芸術学部舞踊学科卒業。東京藝術大学美術研究科先端芸術表現専攻在籍。他者を通じて自己を知ることを創作の軸とし、コンテンポラリーダンスを用いたパフォーマンス作品の制作や交流プロジェクトの実施を行う。主な作品に「パトリオティズム」(YDC2021-DEC/2021)、「Invisible」(TDF/2022)、「Dear neighbor」(DaBY/2023)など。2022年より日台ダンス交流プロジェクト「踊る、隣人と」を主催。クマ財団8期生。
WEB|https://linktr.ee/zhen_na
Instagram|https://www.instagram.com/zhen7a

日台を行き来する中で培われた国際感覚と、地域と丁寧に向き合うローカルな視点を掛け合わせながら、社会とダンスの関係を探求する取り組みを評価しました。
急な坂スタジオが多様な他者との対話を深めていく場として、そして身体表現を介した交流の可能性を多角的に掘り下げる場として機能していけることを楽しみにしています。

◆ ヒナワタ

ヒナワタ

人形劇団、作品は観客のためにあるべきという考えから劇団員は表舞台には立たず匿名/ヒナワタとして活動を行っている。ロームシアター京都にて上演された『ヒナアソビ・プロトコル』(2024)制作協力を機に正式発足、古来人形劇が人々のコミュニケーション/ケアのツールとして機能していた歴史に着目し現代での再起動を目指す。
WEB|https://hinawata0mamagoto.wixsite.com/my-site-1

人形劇の最も古い姿である「ままごと」を再解釈することで、舞台芸術が持ちうるケアの機能を再考する活動は、公共性が高く意義深いものと評価しました。
多くの個人・団体が行き交う急な坂スタジオという場からこの取り組みを発信し、鑑賞方法の選択肢に更なる広がりが生まれる未来を共に目指していきたいと考えています。

これから約2年間、この2組のサポートアーティストと活動を進めてまいります。
今後の取り組みにぜひご注目いただけましたら幸いです。

2024年7月9日
急な坂スタジオ
プログラム・ディレクター 呉宮百合香