プチ・フィールドワーク

2011年5月13日

今回は、京都を拠点に活躍する演出家、桑折現さんとスタッフで街歩きしました。

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撮影:小泉創
【 アーティスト 】桑折現(演出家・dots主宰)

桑折さんはdotsというカンパニーの主宰で、2001年の結成以来、身体、映像、テキスト、舞台美術、音、光などの舞台芸術の様々な要素を重層的に結びつけたパフォーマンス作品を発表し続けています。岡山県犬島の銅精錬所跡地での公演や、京都市北山の屋外美術館に特設水上舞台を設けた公演、ライブハウス、酒蔵、ホテルの一室、ビルの外壁を使った作品など、劇場以外での作品発表も多く、<人間>と<世界>の結びつきを問いかけるスケールの大きな作品を展開してきました。
昨年10月に、鏡(カカ:蛇、メ:目=鏡の語源)をモチーフに、見る/見られる、内側と外側、視線と気配といった人が生きていく上で感じる<世界>とのつながりの感覚の機微を切り取った『カカメ』(カカ:蛇、メ:目=鏡の語源をモチーフとして作品)を川崎市アートセンターで上演(*)。ユニークな5人のパフォーマーの動き、衣服や家具だけのシンプルながら洗練された舞台美術、そして、舞台奥からの大きな光の波が会場全体を照射する印象的な演出が話題となり、dotsとして7年ぶりの関東での公演ながら注目を集めました。そして、この作品をきっかけに、川崎市アートセンターのプロジェクトとして、横浜で桑折さんの演出による新作の滞在製作が急な坂スタジオの協力とともに行われることになりました。
(*2011年9月には栗東芸術文化会館<さきら>(滋賀県)でも上演)

稽古場下見と打ち合わせの為に横浜に来られた桑折さんに、滞在する周辺地域を案内しました。
急な坂スタジオにて稽古場を見たあと、滞在(宿泊)する黄金町、野毛エリアへ向かいます。
黄金町ではアーティストが短期で使用しているスペースや、工房として長期間使ってるスペースなど、アーティストの街として変わってきている街を歩きました。

初音町・黄金町・日ノ出町エリア

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日の出スタジオや初音スタジオ、そして元旅館だった竜宮美術館などを巡り、街の雰囲気を感じました。残念ながら定休日で入れなかった本屋『黄金町アートブックバザール』さんには、次回是非行ってもらいたいです。

野毛エリア

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そして、野毛の飲食店街を歩いて、横浜市立中央図書館へ向かいます。野毛はお昼すぎでまだ多くの店が開いていなくて残念でしたが、和菓子の「もみじ」さんによって団子を買いました。図書館に寄って、急な坂スタジオへ。

滞在する街が直接作品に影響するかはわかりませんが、刺激のある街だと今回の街歩きで再認識しました。作品をお楽しみに。