これまでの15年間、急な坂スタジオは「稽古場が出来ることは何なのだろうか?」という問いに向き合い続けてきました。これまでの蓄積を活かし、これから10年、20年先も横浜からアーティストや作品が生まれ続けるために、創造活動支援と人材育成を相互に補完し合うような事業を展開していきます。
「つくる」ための支援と、その体制を「ととのえる」支援
サポートアーティスト制度を始め、作り手たちが育ち・創作活動を続けていくための創造環境整備に努めます。ハラスメント対策など、業界全体が抱える課題の解決に取組みます。
次代を担う人材(アーティスト・観客)が出逢う場所づくり
急な坂アトリエや、相談室plusといった事業により次代を担う人材が「最初の一歩を踏み出せる場所」、「未来の観客が作品と出逢える場所」として機能させます。
新しいディレクターの育成
アーティストを支える人材の世代交代を図ることで、10年先を見通す新体制を確立します。
ディレクターより、ご挨拶。
前任者である相馬千秋さんからディレクターを引き継いでから今日まで、本当にあっという間でした。「ディレクター」という肩書きが、そして急な坂スタジオに集まるアーティストやスタッフ、観客の皆さんが、私を育て続けてくれました。そろそろ次の世代にこのバトンを渡すべきだと、ここ数年感じていました。2022年、23年の2年をかけて次期ディレクターと協働し、2024年度に交代いたします。
そのための準備として、まずはレジデント・サポートアーティストを一新します。これまでご一緒させていただいた皆さんは、急な坂スタジオを卒業されます。とはいえ、これからも様々な形で関係は続いていきます。新しいサポートアーティストに関しては、今後随時お知らせしていきます。
場所を運営していると、その場所に支えられ、育てられていると実感します。この素晴らしい体験をより多くの人に伝え、引き継ぎ、残していくことが、今の私がすべきことだと思っています。同じ人が続けることで、安定した運営・経営は出来るかもしれません。でも、時代の変化に応じて、変わり、新しいことに挑戦するためには、新しい人材が必要です。未来の急な坂スタジオを築いていってくれる方を、求めています。
これからの5年間、急な坂スタジオは大きな転換期を迎えます。その中で起きることは、本サイトや様々なツールを用いて、共有し、残していくつもりです。 そっと見守っていただければ幸いです。
2022年4月吉日
急な坂スタジオ ディレクター
加藤弓奈