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急な坂ゼミナール特別編『ナカフラの日本演劇史vol.0』 7月17日開講!

急な坂スタジオでは、毎年「創り手」「つなぎ手」を対象とした、少人数制のゼミナールを開講しています。
今夏から始まる特別編で、中野成樹+フランケンズとともに一味違った演劇史にひたってみませんか?

急な坂ゼミナール特別編「ナカフラの日本演劇史」

演劇は音楽なんかと違って「歴史的名盤」を気楽に日々味わうことが難しいジャンルだと思うのですが、でも音楽だと、たとえばベースをはじめたばかりの学生が名盤レビューとかみて聴いて、「やっぱジャコパスって革命児だべ!」とかサラッと言いやがって、みんなでワイワイ盛り上がっていて、そういうの羨ましいなあとか楽しいだろうなあとか思っていて、だから演劇もそういう感じの、たとえば演劇はじめたばかりの学生でも気楽に歴史と戯れることができるような「ざっくりしたガイド」がないかなあ、と。
現存の上演から専門的な知識をふまえて歴史を感じるとかではなくってね。

これまでの「日本演劇史」って、その多くは、その時に勢力のあった演劇の歴史をつづっているもので、それを演劇史という名前で一本の線でつないじゃうから、執政者がおこなう祭祀的儀式と庶民の娯楽が同一線上にあったりして、それじゃあ祭祀的な演劇はすべて娯楽に変化していったのかというと当然そんなことはなく、おそらくずっと並走していて、つまりまったく出所の違う思いが演劇という同じネタを使っていただけの話で。

たとえば、庶民の娯楽なんて線で考えると、僕は歌舞伎の末裔はテレビなんだと思っていて、じゃあ今の歌舞伎はなんなのかというと、歌舞伎はテレビにその座を奪われたので、当初とは違う演劇に移行していった、とか思ったりするのです。じゃあ歌舞伎は今どんなラインに乗っかってるんだろう? とか。

そんな感じの、まあ、玉砕覚悟の企画です笑 よろしければ是非。

中野 成樹
開催概要

『ナカフラの日本演劇史vol.0』

今回のテーマ:
演劇史の楽しみ方、又は演劇史Tシャツをつくるとしたらどんなのが格好よいか?

【日時】 2011年7月17日(日)15:00開講
【料金】 1,200円
【定員】 30名

【会場】 急な坂スタジオ
      住所:横浜市西区老松町26-1 TEL:045-250-5388

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たくさんの皆さまのお申込み、誠にありがとうございました。

【お問合せ】 045-250-5388 toiawase@kyunasaka.jp

講師

熊谷保宏

1967年、東京生まれ。高校教師などをへて現在日本大学芸術学部教授。
応用演劇研究、演劇教育関連の講座、ゼミナールを担当。一方、各地で各種の演劇上演やワークショップ、またプロジェクトを展開。
目下のテーマは「もっと暗く」。嫌いなもの:夏野菜(的なもの)、三味線によるロック(的なもの)。好きなこと:保留(先送り)。でもって演劇はもはや好きか嫌いかよくわかりません。以上。

長島確

1969年東京生まれ。ドラマトゥルク、翻訳家。
演出家やチームのパートナーとして企画の立案からリサーチ、テキストの翻訳・編集、トークの司会まであれこれと。
影響を受けた技法はサンプリング、リミックス、ダブ、リマスター。最近の興味は構成のバランスが過激に片寄った橋本忍の脚本。最近の心の支えはエレクトリック・マイルス、チョコクロ、しろくま。飼い猫は3匹。以上。

中野成樹

1973年東京生まれ。演出家、中野成樹+フランケンズ主宰、有明教育芸術短期大学講師。
海外古典戯曲を主にとりあげ誤意訳(誤訳+意訳)なるスタイルで「まったくの海外古典でありつつ、まったくの現代日本劇」に仕立て直す。
好きな劇作家はチェーホフ、ワイルダー、岡田利規。好きなマンガはパタリロ、カイジ。好きなバンドはカシオペア、筋肉少女帯。好きな吹奏楽の高校は磐城と高輪台。好きな刺身は貝類。以上。

主催:急な坂スタジオ/中野成樹+フランケンズ